たかがリューシの文才で

歌えない・踊れない 悲しい”社畜”の物語

結婚無料相談所に行ってきた

1行でわかるあらすじ

「ゼクシィ」「とら婚」に行ってきたけど、これは違うなってなった。

背景

29歳になってしまった。
俺は今まで、男子校~理工系大学(おまけにアニメ研)~メーカーというおちんちんだらけの環境に甘んじて彼女づくりはほぼしてこなかったし、それで特に困ることもなかった。
でも、なんか、最近、同期やらなんやらがめっちゃ結婚するやん?
子供とか作って、「どこそこに家買うべ」みたいな話してる。
何?みんな真っ当な人生歩んでる……
それで、「年齢的にラストチャンスやし、1年間やるだけやってダメなら諦めもつくわ」ってことで、彼女作りに手を出してみようかな、ほんで青春的なイチャイチャウフフがしたいなあ、みたいな妄想を同期のS君(コミュ強。独身。なぜ?)に話していた。
そうは言いつつも、何をすればいいのかわからないし、正直なところ億劫が勝る。そんなこんなで、あれやこれやと言い訳をして何もしない俺に、しびれを切らした同期のS君は

S君「お前くらいやる気がないのは、マッチングアプリでシコシコいいね送ったり、ちまちまメッセージやり取りしたりせんやろ?」
ぼく「しない」
S君「そもそもお前、アプリに載せられるような自分の写真持ってんの?」
ぼく「ない」
S君「ならもうちゃんとした結婚相談所に金払ってアドバイザーにケツ叩いてもらえ」
ぼく「せやな」
S君「お前『青春がしたい』とか抜かしてるけど、それはもう無理やから。お前今何歳やと思ってんの?」
ぼく「29」
S君「現実見ようや。もう先延ばしもすんな。今ここでもう予約入れろ」
ぼく「はい」
と、ケツを叩いてくれ、俺は「ゼクシィ」「とら婚」の結婚無料相談に予約を取ったのだった。ゼクシィは過去にS君も相談したところらしい。結局入会はしなかったそうだが。
日は勤労感謝の日。午前にゼクシイ、夜にとら婚、という運びとなった。
別に「結婚」したいわけではないのだが……無料ならまあ。一度専門家にばっさりやってもらうのも経験か。
世知辛えな~29歳。

ゼクシィ編

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いくつか店舗がある中で新橋ー銀座間にあるオフィスを予約した。この後とら婚のある秋葉に向かうことを考えると、ここが一番アクセスが良い。
当日の服装もS君が選んでくれたものだ。困ったらいつもこれを着ている。
自分の着る服すら選べない奴が結婚相手なんぞ選べるのか??
ともかく、俺は受付を済ませ、机と椅子だけがある小奇麗な小部屋に通された。小部屋はいくつか隣り合っているが、環境音が流れており、隣の会話内容は聞き取れないようになっている。俺はあまり気にしないが、そういうのを配慮しているのは良いなと感じた。

少し遅れてやってきたアドバイザーからアンケート用紙を貰う。俺の身長やら、年収やら、休みの日やら、趣味やら、恋愛遍歴(ない)やら、相手に望む条件(年齢・体型・学歴・喫煙飲酒の有無など)やらをこの場で書き込めということだ。
これはあまり良くないと感じた。とら婚はこういったものを事前にWebから書き込ませている。
所要時間は10分程度だが、相談時間は限られている。アンケートを書く間アドバイザーは席を外していたため、相談しながら記入できるというわけでもなかった。

ともかく、S君からも「大体こんな内容を書かされる」というのは聞いていたので記入自体はスムーズに済んだ。大してこだわりもないので、相手に望む条件については、喫煙者や既婚者はイヤくらいのことしか書かなかった。
そして、戻ってきたアドバイザーと内容をなめていった。
やはり平均以上の年収というのは受けがいいらしい。残業の賜物だ。全く嬉しくない。相手に求める年齢を~32歳としたのも良いらしい。正直言うともちろん女子高生がいいのだが、+3歳までは許容するとした。
+3歳だと32歳になるのだ!29歳、本当に世知辛い。

困ったのは「好みのタイプは?」という質問だ。3次元で例えようにも芸能人は知らん。声優で言ったら、中島由貴が結婚したら俺は発狂します。
nakashimayuki.com

「かわいい系かキレイ系か?」とも聞かれるがそれもピンとこない。中島由貴ってどっち?
趣味の欄を通じてキモ・オタクだというのは説明していたので、「好きなアニメキャラで言ったらどっち系だ」なんて聞かれ方もしたが、好きなアニメキャラがどうだからこうとか、別にそういうんじゃないから……
巨乳派か貧乳派かなら即答できるんだが
とりあえず「その人にゆるぎない人間性があればそれ以上は求めません」ということで、尋問は終了した。
俺の出した条件で何人が引っかかるか裏で検索しておく、とのことで、先にシステムの説明を受けた。

⓪入会するために、年収やら学歴やらを証明する書類を用意する必要がある。本籍がある役所でしか発行できない「独身証明書」なる悲しい書類もある。
①入会後、提携しているスタジオで写真を撮影してプロフィールを作成する
②プロフィール作成後、月に20人、プロフィールを見て気に入った相手に「マッチング希望」を出せる。プランによってはアドバイザーが追加で月に6人の候補を見繕ってくれる
③相手が「マッチング希望」を受けたり、逆にこちらが相手からの希望を受ければ「マッチング成立」する
④「マッチング成立」した相手と、ゼクシィ指定のカフェで1時間程度の面会を行う
⑤男女それぞれが相談所に対し、相手との付き合いを始めたいかどうか、の意思表示を行い、両者OKなら「トライアル期間」になる。ここで初めて本名と連絡先を交換する。
⑥「トライアル期間」中までは複数人と並行できる。数回のデートを経て両者OKなら「フォーカス期間」に移行。ほかの人との交際はそこで打ち切り。
⑦「フォーカス期間」では真剣なお付き合いをして「パートナーシップ成立」すれば退会

最初にざっくりとそんな説明を受け、へ―そんなシステムなんだープライバシーにもしっかり配慮してていいねーなどと考えていた俺は、詳しい説明を聞いて「婚活」というものに対する見通しが甘かったことを思い知らされるのである。

だいぶ長くなってしまった。需要があれば続きも書きます。